LapViewに関するよくある質問や使用上のTipsなどを記載します。

0.ブザー音がならなくなった場合の対処方法
1.「ラップ計測が出来なかったり不安定になる」場合の原因や対処方法
2.他のメーカーのラップカウンターと混信することはないですか?
3.トランスポンダの作動状況の確認
方法

4.電池はどのくらいもつのでしょうか?
5.実車での使用は可能でしょうか?
6.PCケーブルをノートパソコンで使用したいがUSBしかありません。
  何か方法は無いでしょうか?

7.ミニッツなどで使用したいのですが、トランスポンダの電源は乾電池
  で大丈夫でしょうか?

8.GPで使用する際のトラポンの電源はどこから取るのでしょうか?

9.サンワブレイザ−でトラポンが作動しないが、どうすれば良いか?
10.タイム誤差はどのくらいあるのでしょうか?他社製品は調整機能が
   ついていますが。
11.レース使用時の注意事項
12.PCに保存したラップデータが開けません。

13.ミニッツレーサーでご利用の際の注意点


0.ブザー音がならなくなった場合の対処方法

よくあるトラブルとして
ブザー音が突然ならなくなるとのお問い合わせが多数あります。
ブザー音は設定でON/OFFが可能です。電源をONする際にModeボタンを無意識のうちに
押してしまっていると気づかないうちに設定が変わってしまっていることがあります。

ブザー音が鳴らなくなった場合は以下をご確認ください。
◇設定確認方法
Modeボタンを押しながら電源をONにします。そこでBuzz設定がONになっているかどうかご確認
ください。もし、OFFになっていましたらONに変更してブザー音が出るかご確認ください。
(取り扱い説明書8ページをご参照ください)
既にONになっているようでしたらブザー配線の断線かブザーそのものの故障が考えられます。
この場合修理が必要になりますのでサポートまでご連絡ください。


1.「ラップ計測が出来なかったり不安定になる」場合の原因や対処方法

大部分は設置の仕方に問題があると思われます。
まず、以下の点に注意してみてください。
また、屋外でご使用の場合は太陽光の影響も考えられますので、1-4のような対策を
お試しください。

1-1.ラップの計測には赤外線を使用しています。これは目には見えませんが、光です
 ので遮られると検知できません。以下の点にご留意ください。
 @トランスポンダ、特に赤外発光素子(白色のLED)はマシンの外部によく見える様に
 設置してください。ボディのウィンドウがスモークなど着色している場合やクラッシュ等
 で細かい擦り傷がありますとは、到達距離が短くなってしまいますのでご注意ください。
 A本体表示機の横を通過する際に、他の車両がトランスポンダと本体表示機の間を
 併走し、赤外光を遮ってしまう場合があります。原理的に根本的な対処法はありませ
 んが、本体表示機をあまり追い越しを掛けにくく、1台づつ通過するような場所に設置
 するようにしてください。

1-2.赤外線の送信及び受信には指向性があります。
 この軸が極端にずれている場合、「近距離なら検知するが、ちょっと離れると検知
 しなくなる」という症状になります。
 従って、トランスポンダーは地面に対して垂直になるようにマシンに設置し、本体
 表示機はコースサイドでトランスポンダとほぼ同じ高さで、水平に設置してください。

1-3.複数箇所で検知してしまう場合
 赤外光は屋内などでは10m程度届く場合があります。従って、下図のように同じ方向に
 走行する遠方の車両もカウントしてしまうことがありますので、その場合は他の場所に設置
 してくだだい。


1-4.屋外で日差しが強いときに検知しにくい場合
 LapViewは赤外線によるID情報を検知してLapを計測しています。
 赤外線といえども、不可視領域の光の一種です。太陽光の中にも、不可視領域で赤外線
 も多量に放出されており、取扱説明書で極簡単に記載していますが、太陽光が受光部分
 に当たると、計測しにくい状況になる可能性が十分に考えられます。

 実際に屋内・屋外と環境を変えて検知状況を確認してみました。
 条件1 条件2               結果
 屋内  蛍光灯               5mにて良好
 屋外  太陽光に向かって計測     直近のみ検知
 屋外  同上、受光部上部にひさし※  1.2m程度まで検知
 屋外  同上、但し日陰に設置      5mにて良好
 屋外  太陽とは反対方向で計測    5mにて良好
※本体の上面の受光面側にガムテープでひさし(4cm程度)を貼り付け

 この結果から、対策法としては、受光素子に直接太陽光が当たらなくすることが重要と言えます。
 方法としては
  @本体を太陽とは逆方向に向かって設置する。
  A日陰に設置する。出来ない場合は受光素子面が日陰になるよう、ひさしや傘(!)を置く
 などが考えられます。

 以前、本項でスケルトンケースの透過性が問題で、不透明化する必要があるような記載をして
 いましたが、仮に不透明にしても、受光素子側に面に直接太陽光が当たってしまうと意味はなく、
 要は、如何にこの面に太陽光を当てないかがキーになるようです。

1-5.モータノイズの影響
 LapViewのトランスポンダは小型マイコンを内蔵しており、固有のID信号を赤外線で送信しています。
 すなわち、精密な電子部品ですのでノイズによって正確にID信号を送信できなくなる可能性があります。
 EP車にトランスポンダを設置する場合は、モータから発生するノイズを低減させるためにコンデンサー
 やショットキーダイオードは必ず用いるようにしてください。また、トランスポンダ自体もモータからなるべく
 離して設置してください。

1-6.その他
 上記以外で過去に生じた事例として、何らかの要因によってトランスポンダの電源が瞬断しているか、
 瞬間的に電圧が降下してしまっているため、トランスポンダの赤外線発光が上手く行われず、計測出来ない
 という事象が生じたことがあります。原因として、トランスポンダ電源リード線の接触不良か、もしくはマシン
 の電源容量が小さい場合は、駆動モータを駆動する際に、瞬間的にトランスポンダがリセットしてしまう
 位の電圧降下が発生してしまっていることが考えられます。見分け方としては、トランスポンダの動作確認用
 の赤LEDの点滅を確認してみてください。遅い点滅を行っている場合は、何らかの要因によってトランスポンダ
 が再起動し、ID確認用の点滅状態になっていることになります。
 対策としては、誠意職不良の場合は配線の見直し。それ以外の場合はバッテリーの容量UPや、トランスポンダ
 電源リード線の赤-黒間に電解コンデンサなどのキャパシタを追加することで改善させることが出来ます。
 (上記事象はミニッツレーサーで発生しました)


2.他のメーカーのラップカウンターと混信することはないですか?

混信は他のメーカーに限らずLapView同士でも発生する可能性があります。但し、電波では
ありませんので、近くで他に使用している人がいるからと言って必ず混信する訳ではありま
せん。
本体前を通過する際に複数台が赤外線検知範囲に入っている場合に発生します。(下図参照)
混信時の症状としては、誤検知することはなく、通過しても検知できない事が発生する可能性
があります。これは原理的に完全に防ぐ事は出来ませが、2-1でも述べましたように本体表示
機をあまり追い越しを掛けにくく、1台づつ通過するような場所で、速度的にも遅いところに設置
するようにすることで防止することができます。また、トランスポンダの発光素子や本体の受光窓
に遮光板をつける事で改善させることが出来ます。(あまり絞りすぎると高速で通過する際に
検知できなくなる恐れがあります)
LapViewに限らず赤外線をもちいたラップカウンタはすべてに共通の問題点となります。



3.トランスポンダの作動状況の確認

赤外線は目視では作動状況が確認できません。が、どうしてもちゃんと作動しているか確認
したい場合は、赤外発光素子をデジカメやビデオカメラを通して見てみてください。発光していれば
それが見えるはずです。


4.電池はどのくらいもつのでしょうか?

本体の消費電流は約15mAです。(実測値) 本体の電池は006P型電池を使用しています。
使用する電池にもよりますが、電池の容量は概ね
  マンガン電池で300mAH
  アルカリ電池で500mAH
といわれていますので、このことからそれぞれ新品の電池で連続通電使用で
マンガン電池で約20時間
アルカリ電池で約33時間
ということになります。但し、これはあくまで計算値で、使い方によっては変動するものと思われます。


5.実車での使用は可能でしょうか?

単刀直入に申し上げますと、作動はしますが、機能的には『使えない』ものとなってしまいます。
 1.現状のLapViewは表示が99秒99までと、通常のサーキットユースには適していない
 2.赤外線受光の位置が、表示本体と一体になっているので、車載レイアウトに適していない
このようなことから、このままでの流用は困難かと思います。

現在、サーキットで使用可能なものについて、別途開発を行っている最中です。
 概要としては
 赤外線センサかマグネットセンサを車両に取り付け、表示本体に接続することで、コースサイドに
 設置した赤外線トランスポンダからの赤外線信号、もしくはコースに埋設された磁石による磁力変化
 を車両が通過する際に検知することで、ラップタイムを算出、表示・記録する事が出来ます。
 <主な機能>
 ■ラップタイムを100分の1秒単位で計測します。
 ■60周分のラップタイムを本体内に保存し、走行後に液晶画面で確認出来ます。
 ■マグネットセンサと赤外線センサの2種類が接続できます。
 ■磁石が複数埋設されているコースや、トランスポンダを複数設置することで、区間タイムを計測する
   ことが出来ます。
 ■オプションのPCケーブルを用いることで、パソコンでラップタイムの管理が出来るようになります。

 赤外線版はすでに完成しており、動作確認を行っています。マグネットセンサに関しては、開発を
 行っているところです。準備が整い次第、ホームページ上でご紹介したいと思います。


6.PCケーブルをUSBポートで使用する方法はないでしょうか?

LapViewのPCケーブルは、このご時世なのに未だにシリアルポート接続で恐縮です。(^^;

市販の製品で、シリアルをUSBに変換するアダプタが各社から発売されており、私自身、ノートPC
で変換アダプタをもちいてPC側ソフトのデバッグを行ったりもしています。すべての変換アダプタが
使えるか?は確約できませんが、ソフト側ではWindowsのAPI経由でシリアルポートにアクセスして
いますので、Windowsで使用できる変換アダプタであれば概ね問題ないかと思います。

当方でも格安な変換アダプタをご用意しておりますので、必要であればご注文の際にお申し付け
頂ければ幸いです。(\800-)
※2017/12/18より価格改定致しました。(1200円⇒800円)


7.トランスポンダの電源は乾電池で大丈夫でしょうか?

ポンダーの電源電圧はDC3V位〜6Vです。7Vを超えるような電圧を加えると、壊れる恐れがあります
のでご注意ください。以上の範囲であれば、乾電池でももちろん作動します。
接続はケーブルの色で赤側がプラス、黒側がマイナス(GND)となります。


8.GPで使用する際のトラポンの電源はどこから取るのでしょうか?
9.サンワブレイザ−でトラポンが作動しないが、どうすれば良いか?

結論から言いますと、サーボ端子から二股ハーネスで電源を分岐してトラポンに供給する必要が
あります。

GPの場合は、受信機が2CHの場合は既に空き端子がありません。
また、EPでメカにサンワのブレイザ−をお使いの方など、サンワのAM受信機をお使いの場合は
バッテリー端子から電源を引き出すことが出来ません。(RX−201と、その前のモデルのSRD−
2122RSで確認済み、最新型は未確認)
誠に申し訳ありませんが、これらの場合はサーボの端子から電源を取る事になります。
プロポメーカーから、サーボハーネスを分岐するための二股ハーネスがアクセサリーとして販売され
ていますので、お近くのショップにてお求めの上、ご利用ください。
 下記のHPに二股ハーネス、2双リードハーネスとして記載されています。
  http://www.kopropo.co.jp/html/parts2.html
  http://www.sanwa-denshi.co.jp/WebPages/hobby/op/index.html

また、半田付けをする気がおありでしたら...下記画像を参考に内部から電源を分岐する
事も出来るかと思います。
画像1
画像2


10.タイム誤差はどのくらいあるのでしょうか?
他社製品では調節機能があるようですが、LapViewはありません。


現在出荷中のLapViewは水晶発振式になっています。製品番号400番以降の説明を
ご参照ください。

<製品番号が400番未満>
LapViewの時間精度に関して
時間精度はマイコンの動作の基準になるクロック周波数の精度に依存します。
LapViewの場合、ローコスト化のためにクロック周波数の発振子にセラロックという
セラミック振動子を使用しています。

このセラロックの周波数精度は、メーカー保証値として
1.周波数精度±0.5%
2.温度安定性±0.2%(−20〜80°)
3.経年変化(10年)±0.2%
となっています。

従いまして、絶対精度としては例えばラップタイムが10秒のコースの場合、
1.最大±0.05secの誤差が発生する可能性があります。
2.また、冬の−5℃の時に計測するのと、夏45℃の時に計測するのでは
  50℃の温度差ですので±0.1%すなわち±0.01secの誤差が発生する
  可能性があります。
3.経年変化として、10年後に測った場合に±0.02secの誤差が発生する
  可能性があります。

ここで2.と3.については、あまり問題にならないと思いますが、1に関しては
少し誤差が大きいでのは?と思われるかと思います。
但しこれは、最悪値であり、手持ちの振動子で実際に実力値を測定しますと、
±0.2%程度に収まっている事を確認しています。すなわち±0.02sec程度の
誤差が実力値となります。また、この誤差は個体差(違うLapView同士でタイム
を比較する場合に問題となる)であり、同一のLapViewで計測する場合の繰り
返し再現性に関しては問題ありませんので、技量の向上やセッティングの違い
などを比較する場合には全く問題はないと考えます。
以上のことから、LapViewとしては特に補正機能を用意しなくても良いと判断
してきました。(補正機能を追加するための空きメモリが全くなかったというのも
理由ですが..)

但し、今後作製する物もセラロックの実力値がずっと±0.2%程度で収ま
る保証もありませんので、これを機会にソフトのサブルーチン化などで空き容量
を確保し、誤差を0.01%刻みくらいで補正できる補正機能の追加を行いました。
この結果、出荷時に0.01%未満に校正を行っています。
Ver1.05以降のLapViewに適用しています。
(旧VerからのVerUPも対応します。ご相談ください。)

<製品番号が400番以降>
LapViewの時間精度に影響を与えるマイコンのクロック周波数の発振子に水晶発振子
を採用しました。水晶発振子の周波数精度はメーカー保証値として
1.周波数精度±30ppm
2.温度安定性 -30〜85℃で上記精度を保証
3.経年変化  すべて上記精度を保証
となっており、タイム誤差はほぼ無視できる精度となっています。
これに伴い、水晶発振子版のLapViewでは校正は不要で、校正値はすべて『58』に
なっています。
尚、誠に申し訳ありませんが、製品番号400番未満のLapViewでは基板バージョンが
異なりますので水晶発振版に変更することは出来ません。


11.レースで使用する際の注意点は?
レースで使用ということはつまり、複数台のラップ、タイムの計測になりますが、
LapView本体だけでは複数台の同時計測は行うことは出来ません。
PCケーブル版でPCと接続した状態でご使用頂く事となります。但し、ARCやAMB
といった本格的なレース管理システムと比較して、方式の違いから以下のような若干の
制約が生じてしまいます。
LapViewは車載のトランスポンダは赤外線によるIDコードを送信しています。
赤外線ということは、目には見えませんが光です。従いまして密集して通過する
ような場合は光が遮られ、適切にカウントすることが出来ない場合が発生する
恐れがあります。これに対する対策として計測するポイントがなるべくバラバラ
に通過するような場所に設置するよう推奨しています。本FAQの2や3の項を参照
してください。
尚、レース管理ソフトは当方オリジナルのRaceViewか、まつむら氏作のフリーソフト
『EmitPal』に対応しています。


12.保存したラップデータが開けません。
PCに転送したデータを後日開こうとした際に「実行時エラー'53' ファイルが見つかりません」
のメッセージが出て開けないことがあります。
この場合は、データファイルをアプリケーションのあるディレクトリに移してみて、再度開いてみ
てください。ちなみに、アプリケーションは C:\Program Files\LapView にあると思います。


13.ミニッツレーサーでご利用頂く際の注意点
最近、LapViewをミニッツレーサーに使用されている方が増えています。
ミニッツで使用する際にご注意頂きたい事項をまとめました。

1.これまで以下の2つの原因でうまく計測できない事例がでております。
  a.FETやモータを強力なものに換装してある場合は、急加速した際に
   トランスポンダに供給する電圧が降下してしまい、トランスポンダが
   リセットもしくは作動しなくなってしまう事例が報告されています。
   (通常のミニッツではこのような事例は報告されておりません)
   ⇒最新のトランスポンダでは、内蔵のコンデンサをこれまでのものより
    大容量のものに変更致しました。
    但し、これでも十分ではない場合もありますので、ご利用いただく状況
    に応じてトランスポンダの電源にコンデンサを追加してご使用ください。
  b.電池を強化し、電源電圧が6Vを超えるような場合(以下にその例を挙げます)
   ・ニッカド充電池を使って満充電した直後は一時的に電圧が6Vを優に超えます。
   ・メタルハライド乾電池は1本あたり電圧が高く、4本で6Vを優に超えます。
   ・5セル化など規定本数以上としている場合
   これらの場合はトランスポンダの規定入力電圧を超えることになり、正常に
   作動しなかったり、場合によっては故障することも考えられます。
   ⇒このような場合にはトランスポンダに定電圧回路を組み込んだ仕様も用意
    していますので、そちらをご使用ください。

2.もっと小さいサイズにしたい
 ご要望があれば、例えば外装ケースを装着しないものも作成可能です。また、
 リード線の長さなどご要望に沿ったものも作成可能ですのでご相談ください。